妊娠初期から出産までの流れやトラブル

陣痛(前駆陣痛)


陣痛とは、子宮の収縮による痛みのこと。最初は、おなかの張りやごく弱い生理痛のような症状を不規則に感じます。これが、前駆陣痛。本格的な陣痛の兆候です。

陣痛の特徴について

陣痛とは

赤ちゃんが「もう産まれても大丈夫」という状態になると、子宮が収縮を始め、赤ちゃんを外の世界に押し出そうとします。子宮が収縮すると痛みを感じますが、これが陣痛です。お産が始まると、陣痛は不思議なほどに規則的にやって来ます。そして、子宮口が少しずつ開き、赤ちゃんが産まれるまで、陣痛の段階があり、それに合わせて、痛みの間隔や長さが違ってきます。

本格的な陣痛の兆候「前駆陣痛」

陣痛の兆候「前駆陣痛」
最初は、おなかの張りやごく弱い生理痛のような痛みを不規則に感じます。これが、 前駆陣痛。本格的な陣痛の兆候です。それが徐々に、はっきりした痛みが徐々に押し寄せるようになり、痛みと痛みの間隔も30分間隔、20分間隔と短く定期的に、なっていきます。陣痛が規則的になったここからが、いよいよ出産のスタートです。たいてい、同時に子宮口も柔らかくなって少しずつ開いていきます。
たとえ前駆陣痛の段階では気がつかなくても、本格的な陣痛がきたら、誰でもあきらかにふだんとは様子が違うと分かります。

陣痛が規則的になったら出産の始まり

陣痛が規則的になったら
下腹部の痛みが規則的になったら、いよいよ出産の始まりです。20~30分間隔なら、まだあわてなくても大丈夫です。病産院に連絡を入れて指示をあおぎ、できるだけリラックスしましょう。今のうちにシャワーや食事、入院グッズの点検をします。
通常、最初の数時間は陣痛の間隔も長く、ゆっくり進みますが、個人差があります。球に強い痛みが10分間隔、5分間隔と急速に進むこともあるので注意が必要です。一般的に初産婦なら10分間隔、経産婦はお産の進みが早くなりがちなので、15分間隔になったら入院します。陣痛が規則的になったら、何分間隔なのかを測りましょう。
陣痛間隔の計り方・図解

※10分間隔の陣痛の例です。

陣痛と陣痛の間はリラックスする

子宮は収縮と休みを繰り返します。はじめのうちは陣痛と陣痛の間隔が長いですが、しだいに間隔が狭く、痛みも強くなっていきます。この陣痛の合間にいかにリラックスできるかが、陣痛を乗り越えるためのポイントといえます。陣痛の波が引いたらうまく力を抜くことで、余計な体力を使うことがなくなります。また、赤ちゃんにたくさんの酸素を送ってあげることにもつながります。

陣痛への心構え

普通分娩の場合、痛みをまったく感じずにお産が終わってしまったということは、まずないはずです。個人差があるとはいえ、ある程度の痛みがあることは覚悟しておいたほうがいいでしょう。とはいえ、痛みに対する心構えしだいで、感じ方はずいぶん違ってきます。お産の進行と陣痛との関わりを知っておけば、今、その流れのどのあたりにいるのかをお産の最中も常に把握していられます。そういったことで多少なりとも精神的な余裕ができれば、陣痛に対する感じ方にもかなりの違いが出てくると思います。

陣痛を乗り切る為のアイデア

楽な姿勢を探す


あぐらをかいてみたり、四つんばいになってみたり、イスにもたれかかってみたり、「ムスの体位」をとってみるなど楽な姿勢を見つけるためにいろいろ試してみましょう。

痛い場所を押してみる


横になってこぶしを腰の下に入れたり、会陰部をこぶしで圧迫したりなど、痛む場所を押してみます。テニスボールなどを使っても効果があります。

呼吸を整える


呼吸すること自体を意識を向けます。アドバイスを受けつつ、自分に合った方法で行いましょう。

マッサージ


おなかの左右に半円を描くように。息を吸いながら手をおなかの上へ、吐きながら下へ動かします。

意識をほかへ向ける


時計を見ながら陣痛の記録をとることで、陣痛から気をそらします。余裕があれば、雑誌やマンガを読んだり意識を陣痛以外に向ける工夫をします。

水分補給


陣痛の間はのどが渇きます。好きな飲み物を用意しておきましょう。このとき、ストローがあると便利です。また、くちびるも渇くのでリップクリームがあれば重宝します。

赤ちゃんをイメージする


「赤ちゃんは今、このあたりにいるかな?」などと、下りてくる様子をイメージしましょう「赤ちゃんもがんばっている」と思えば、力もわいてくると思います。