妊娠初期から出産までの流れやトラブル

破水


破水は出産の過程で誰もが通る道です。分娩時に破水するのが一般的ですが、先に破水(前期破水)して出産が始まることもあります。破水とは、赤ちゃんを包む卵膜が破れ、中の羊水が出ることです。その量は、卵膜が破れる位置によって違います。子宮口に近い位置が破れる「完全破水」だと大量の羊水が流出します。子宮口から遠い「高位破水」だと下着が滞れる程度で、尿もれか破水かの判断がつきにくい場合もあります。

破水の特徴について

破水とは

赤ちゃんを包む卵膜が破れて、中の羊水が流れ出てくることを破水といいます。痛みも出血もなく、透明で生温かい液体が出てくるだけなので、ちょうどおしっこをもらしたような感じがします。量は、子宮口に近い位置が破れる「完全破水」だと大量の羊水が流出します。また、子宮口から遠い「高位破水」だと下着が湿る程度で、ケースによっていろいろあります。

完全破水と高位破水の図解

砂水後はすぐ病院へ

流れ出る羊水は、産道を滑りやすくするという効果も持ち合わせており、基本的には、いよいよ赤ちゃんが産道を下がってくるというとき、つまり、陣痛がピークにさしかかり、子宮口が全開大になったころに起きるものです。しかし、陣痛が始まる前に破水が起こること(前期破水)もしばしばあります。砂水後は、腹から細菌が子宮内に入るおそれがあるので、動き回らず、ナプキンやタオルなどをあてて、すぐ病院へ駆けつけましょう。

尿と破水の見分け方

●色


破水したときの羊水はたいてい無色透明か、おしるしが混じって薄いピンク色です。尿もれなら黄色っぽい色になります。

●におい


尿はアンモニア臭がありますが、羊水は精液のような生臭いにおいが特徴です。

●自分で止められる?


肛門周辺に力を入れて止まるようなら尿です。止まらない場合は破水。動くたびに出てくる場合も破水です。

砂水時の対処法

突然の破水にあわてる人もいるかもしれませんが、妊娠37週以降なら、すぐに細菌感染の予防処置を受ければ、問題なくお産は進行するので心配いりません。普通、破水してから24時間以内に陣痛が始まります。また、陣痛が始まらなければ、陣痛促進剤が使われることもあります。尿もれか破水かの区別がつかないときは、ためらわずに病院へ連絡をしてください。なお、赤ちゃんが逆子のときは、羊水が大量に出てしまったり、臍帯が出てしまったりするおそれもあるので、横になって病院へ急いでください。

手当ての仕方

●多い日用ナプキンを使う


多い日用など大きくて吸収力の高いナプキンをあてて、羊水をキャッチします。

●ハンドタオルなどを利用


手元にナプキンがないなら、ハンドタオルでも。ただし清潔なものを使用しましょう。

●バスタオルを巻く


大量なら、バスタオルをぐるりと腰に巻き、横になって安静にします。

破水の色について

羊水の色が無色透明や薄いピンクなら赤ちゃんは大丈夫です。危険なのが羊水が緑色ににごっている時です。赤ちゃんが苦しがって羊水の中でウンチをしたか、細菌に感染した証拠です。どちらもかなり危険な状態なので、すぐ病産院駆けつけて下さい。