「妊娠糖尿病」と「糖尿病合併妊娠」
妊娠中の糖尿病は、もともと糖尿病だった人が妊娠した「糖尿病合併妊娠」と、妊娠してから糖尿病になった「妊娠糖尿病」に分けられます。
妊娠中の糖尿病
糖尿病とは、インスリンというホルモンの働きの低下や分泌異常によって血液中のブドウ糖がエネルギーとして使われにくくなり、血液中に残ってしまう(血糖値が高くなる)病気です。
妊娠中の糖尿病は、もともと糖尿病だった人が妊娠した「糖尿病合併妊娠」と、妊娠してから糖尿病になった「妊娠糖尿病」に分けられます。
妊娠糖尿病の原因
妊娠糖尿病はママや赤ちゃんの体に妊娠高血圧症候群や羊水過多などの合併症を引き起こすリスクを高めます。また、感染症にもかかりやすくなります。妊娠糖尿病は妊娠が原因なので、出産後すぐに正常な状態に戻りますが、約半数の人が10~20年後に真性の糖尿病になる可能性があります。肥満を防ぎ、運動不足にならないようにするなど、生活習慣に注意していくことが大切です。
妊婦の糖尿病が胎児に与える影響
妊娠糖尿病の検査
妊娠中期以降になると、腎臓の升目があらくなって、食事をしたあと一時的に糖尿が出たりするので、これは心配ありません。このような食後の見せかけの糖尿病と本物の糖尿病との区別は、検査すればすぐにわかります。空腹時の尿糖や血糖、さらに、糖負荷試験による血液中の糖分の量の変化などを測定して診断します。前回の出産で巨大児が生まれたとか、家系的に糖尿病があるとか、前回が死産だったとかした場合には、よく医師に相談して適切な指導を受け、母子とも健康に出産を迎えてください。
妊娠糖尿病になりやすいタイプ
太りすぎのほか、糖尿病は遺伝的要因も大きくかかわっている病気です。
●妊娠前から肥満
●妊娠してからの太りすぎ
●高年齢
●経産婦
●糖代謝異常と診断されたことがある
●巨大児を出産したことがある
●家族に糖尿病の人がいる
妊娠糖尿病の予防
そして、ウォーキングなどの軽い運動を、生活習慣の中に取り入れるましょう。また、過度なストレスがかかると血糖値を上げるホルモンが分泌されます。妊娠中は不安も大きく、ストレスを感じることも多いはずですが、自分なりのストレス発散法を見つけて、楽しく過ごすようにしましょう。