妊娠と子宮筋腫
子宮筋腫とは、子宮の筋線維からできる良性のこぶです。妊娠してはじめての診察で、子宮筋腫が発見されることがありますが、妊娠中に手術しての無事出産できるケースも多くあります。
子宮筋腫とは
筋腫というのは、子宮の筋線維からできる良性のこぶです。このこぶのできる場所が、子宮の外表面なら漿膜下筋腫といい、筋肉の中なら筋層内筋腫、子宮の内膜なら粘膜下筋腫と区分されています。また、できる場所や大きさ、数などによって妊娠の中期に自然に流産することもあるので、流産を繰り返すような筋腫は手術しなくてはなりません。
妊娠中の子宮筋腫での無事出産も多い
妊娠とわかったとき、筋腫も発見したという人も多いですが、このような場合、できている場所、大きさ、数、過去の病歴などから総合的に診断して手術はケースバイケースで行います。子宮は全部摘出しない方法が多くとられています。また、流産を繰り返すような子宮筋腫を妊娠中に手術しなければならない場合、中期までに筋腫核出術を行い、無事に予定日まで妊娠が継続し、出産した例はたくさんあります。しかも、上手に手術を行えば、お産も経腟分娩でできる例も少なくありません。また、手術しないでそのまま経過をみながら、出産までもっていくケースもあり、その判断は専門医にゆだねます。分娩後は自然に萎縮して小さくなってしまうことも多く、ガン化する筋腫はまずないといってもよいでしょう
子宮筋腫の原因
子宮筋腫を妊娠前に発見する手がかりとしては、月経過多とそれにつづく貧血、月経痛、さらに大きくなる筋腫に圧迫されての頻尿や慢性の便秘があります。子宮筋腫がどうして発生するのか、その
原因ははっきりわかっていません。ただし、卵巣でつくられる女性ホルモンである
エストロゲンが大きく関係しているのではないかと考えられています。
その証拠として、妊娠すると胎盤からエストロゲンの分泌が多くなり、筋腫も大きくなりますが、分娩が終わり胎盤がなくなると、筋腫も小さくなっていきます。また、年をとって閉経後、エストロゲンの分泌がなくなってくると、筋腫もそれ以上は大きくならず、むしろ小さくなることすらあります。このことから、筋腫の予防としてはエストロゲンの分泌を必要以上にさせないことだといえるのです。エストロゲンが高濃度に含まれている経口避妊薬を長期間使っていると筋腫が増大するともいわれているので要注意です。
その証拠として、妊娠すると胎盤からエストロゲンの分泌が多くなり、筋腫も大きくなりますが、分娩が終わり胎盤がなくなると、筋腫も小さくなっていきます。また、年をとって閉経後、エストロゲンの分泌がなくなってくると、筋腫もそれ以上は大きくならず、むしろ小さくなることすらあります。このことから、筋腫の予防としてはエストロゲンの分泌を必要以上にさせないことだといえるのです。エストロゲンが高濃度に含まれている経口避妊薬を長期間使っていると筋腫が増大するともいわれているので要注意です。