妊娠9ヶ月(32~35週)
妊娠後期
子宮底長 | 約28~31cm |
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妊婦健診 | 2週に1回 |
体重増加の目安 | 6~9kg程度 |
ママの体 | ●おなかが張ることが増える。 ●おなかの皮が突っ張り、かゆい。 ●少し動いても疲れ、息が上がる。 ●子宮に持ち上げられ、胃が苦しい。 ●足の付け根が痛む。 ●いきむのが不安で便秘が悪化する。 ●足がだるく、むくむ。 ●さらに血液量が増え、貧血になりやすい。 ●引き続き妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病が心配。 |
出産に向けて、体が変化する
出産の準備も始まり、膣や子宮口が柔らかくなってきます。そのため、おりものがさらに増えたり、外陰部に腫れぼったい圧迫感を感じることがあります。血液循環量がさらに増えるため、むくみで夕方になると靴がきつくなったり、足首が太くなります。
入院準備
いつ生まれても大丈夫なくらい、赤ちゃんも成長しています。臨月に入ってすぐお産が始まってもあわてないように、入院グッズをバッグに用意しておきましょう。必要なものは病院によって違うので確認しましょう。
不要なものまで持って行かず、荷物はコンパクトにまとめたほうが、万が一ひとりで病院に向かうときにも楽です。
出産準備
臨月に入ってから買い物に行くのは、なかなか大変です。9カ月までに、出産後すぐに必要なものはそろえておくようにしましょう。ネットショッピングでもたいていのものは買えますが、はじめての赤ちゃんのためのものなので、ショップで手に取って確かめてから買うほうが安心です。インターネットや本などでしっかり情報収集してから、買い物に行くようにしましょう。
陣痛を乗り切る練習を始める
補助動作の目的は、痛みに耐えようとして起こる緊張をほぐし、リラックスさせること。ギュツと力を入れていると、すぐに疲れてしまいますが、肩の力が抜けていると、疲れを感じにくいものです。長時間の分娩を乗り切るには、上手にリラックスして、心身の負担をできるだけ軽くすることがコツです。
日常生活での注意点
●体重の増え方に注意しましょう。急激な増加は妊娠中毒症の心配もあります。
●里帰り出産をする人の移動はこの時期の終わりまでに済ませます。
●食事がとれないときは、少しずつ何回かに分けて食べましょう。
●出産で留守にするときの準備をそろそろ始めておきましょう。
●退院後の準備をしておきます。
●働いている人は、そろそろ産休に入ります。
●夜眠れないときは、昼寝をすればOKです。
この時期の楽しみ
●赤ちゃんが生まれたことを知らせるハガキのあて名書きをしておくと、あとは名前などを書き込んで投函するだけなので便利です。
●里帰りをする人は、パパとのコミュニケーションをまめにとりましょう。少し寂しいけれど、久しぶりに離ればなれになることで、新鮮な気分になれるかもしれません。
●赤ちゃんの名前を考え始めます。名字にあてはめ、あれこれ考えるのは楽しいものです。
パパができること
●実際に産むのはママですが、呼吸法をパパも一緒に練習していくことで、ママも、「パパと二人で産むんだ」という気持ちが高まってきます。何より、ママの緊張感をほぐす手助けにもなります。
●せめて休日は一緒に行動したいものです。ときには買い物に付き合って、荷物持ちをしてあげましょう。
●産休で仕事を一時お休みするママに、ささやかな産休パーティーを開いてあげてもいいかもしれません。ちゃんと約束をして、一緒においしいものを食べに行く程度でも、ママはうれしいものです。
身長 | 身長約46cm(35週末で) 体重約2300g(35週末で) |
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成長 | ●ほとんどの赤ちゃんが頭を下にした頭位に落ち着く。 ●ぽっちゃりめの子と細めの子の個人差が大きくなる。 ●皮膚のしわが少なくなり、張りが出てくる。 ●肺機能が成熟してくる。 ●少しずつ免疫力がついてくる。 ●髪が伸びるが、量には個人差がある。 ●ノンレム睡眠が現れる。 ●泣いたような表情を見せる。 |
35週で肺の機能がほぼ完成
32週頃からは、自律神経が成熟し、交感神経と副交感神経のバランスがとれ、心拍や呼吸、体温調節の働きが整ってきます。
ただ、完全ではないので、もう少しおなかの中にいたほうが、産後、スムーズに胎外生活が送れます。35週になると、肺と腎臓の機能が完成していつ生まれても大丈夫な状態になります。
赤ちゃんの様子
表情が豊かになってきて、泣いているようなお顔を見せることもあります。快や不快が表情に表れているのかどうかはわかりませんが、おなかの中にいるうちから、笑う練習、泣く練習もしていると考えられます。それは、生まれてから、ママやパパに気持ちを伝え、わかってもらうためです。「おなかがすいた」と訴えるなど、赤ちゃんは生きるために必要な表現力をしっかりマスターしてから生まれてきます。
ママがおなかをトントンとたたくと、そちらに顔を向けて「何?」というような表情になることもあります。