母子手帳
母子手帳(母子健康手帳)は妊娠中のママと赤ちゃんの様子だけでなく、出産後の子どもの成長の様子なども記録できる大切なものです。1人1冊交付されるので、双子の場合は2冊になります。
母子手帳とは
なお、母子手帳の内容は、基本的には全国統一なので、引っ越しをしても、移転先でそのまま使えます。また、母子手帳は、赤ちゃんの成長記録でもあるので、1人につき1冊、ふたごなら2冊もらえます。
定期健診のときに必ず持って行く
母子手帳は、定期健診のときに必ず持って行きます。また、おおよその妊娠経過が記録されるので、外出時にも携帯を。母子手帳を見れば、体調が悪くなったときに、かかりつけの医師でなくても適切に処置してもらえます。出産のときは、自分のお産がどんなものだったか、生まれた赤ちゃんはどんな様子かなどを記入してもらいます。産後も、母子手帳に乳児健診や予防接種などの記録を残すので、子どもが成人するまで大切に保管しましょう。
母子手帳の交付時期 と使い方
①8~12週に交付
妊娠がはっきりと確認できた頃にもらいます。
②必要な書類
役所の「妊娠届」に記入・捺印して提出。病産院の妊娠証明書が必要な市区町村もあります。
③本人か家族が受け取る
受け取りはママ本人か家族です。
④双子は2冊必要
手帳は赤ちゃん一人につき1冊。双子の場合は2冊もらいます。
⑤紛失したら再交付
母子手帳は大切に保管をします。万一紛失したら、再交付してもらいます。
⑥転居しても利用可能
転居先の役所に申し出ると、そのまま継続して利用できます。
⑦外出時はつねに携帯
妊婦健診以外のときも、妊娠中は母子手帳をつねに携帯します。
病院で記入してくれる項目
①妊娠週数
健診を受けたときの妊娠週数。
②子宮底長
恥骨の上から子宮底(子宮のいちばん上)までの長さ。妊娠月数×3+3cmが目安です。
③腹囲
おなかの周囲の長さ。子宮底長と腹囲は5カ月頃から測定。
④血圧
妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)の早期発見のために健診で測る血圧。妊娠中は安静時で最高100~130mmHg、最低60~80mmHgが健康な状態。
⑤浮腫(ふしゅ)
むくみのこと。すねを指で押し、戻り方が悪い場合は+に○。
⑥尿蛋白(にょうたんぱく)
妊娠中毒症のためにチェック。含まれていないときは-に○。
⑦尿糖
妊娠糖尿病のチェック項目。含まれていれば+に○。
⑧その他に行った検査
貧血の血液検査など、必要に応じて行った検査の記録。赤ちゃんの位置や心拍の有無もここに記入されます。
⑨特記指示事項
治療や投薬、ママへの注意事項などの記入欄。
⑩梅毒血清反応・B型肝炎抗原検査
血液検査。感染の場合は+(陽性)、なければ-(陰性)。
⑪血液型検査
初期にABO式とRh式の血液型を調べます。母子のRh型が異なると血液型不適合で治療が必要になります。
ママが記入する項目
⑫最終月経開始日
妊娠週数や出産予定日の算出の参考にするため、記入しておきます。
⑬この妊婦の初診日
病産院で医師の診察を受け、初めて妊娠判定を受けた日です。
⑭胎動を感じた日
一般的には初産で21週頃、経産で19過頃に胎動を感じます。
⑮分娩予定日
超音波検査で算出した出産予定日を記入しておきましょう。
妊娠届けを提出すると受けられる行政サービス(例)
●妊婦健診費の補助
妊婦健診の基本検査や血液検査が無料になる補助券がもらえます。市区町村によってサービスの内容は若干異なるので、妊娠届を提出する際に確認しておきましょう。
●母親(両親)学級への無料参加
各市区町村が主催する母親(両親)学級に無料で参加することができます。
●妊娠中の無料診断
妊娠中に不安なことなどがある場合、市区町村から委託を受けた助産師や保健師に無料で相談できます。訪問指導などもあります。
●療養補助
妊娠高血圧症候群などの病気や異常分娩などの治療によって、予定より治療費がかさんでしまったときの補助制度です。各自治体の窓口で相談してみましょう。
※市区町村によってサービスの内容が異なります。