妊娠8ヶ月(28~31週)
妊娠後期
子宮底長 | 約25~28cm |
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妊婦健診 | 2週に1回 |
体重増加の目安 | 5~7.5kg程度 |
ママの体 | ●子宮が消化器を圧迫して、胸焼け、消化不良などを起こす。 ●疲れやすい。 ●動悸、息切れを感じる。 ●おなかが張る回数が増える。 ●睡眠中、胎動で目が覚める。 ●せり出したおなかで足元が見えにくい。 ●血圧が上がりやすくなる。 ●おりものが白っぽい半透明になる。 ●むくみや貧血、痔などのトラブルが起こりやすい。 |
動悸や胃もたれを感じることがある
妊娠中毒症の心配もさらに高まります。一日中、むくんでいるときは要注意。医師に相談してください。また、夕方から夜にかけて、おなかが張り、硬くなる回数も増えます。休むと治まるのであれば、生理的なものなので心配ありませんが、早産の兆候には注意しましょう。
日常生活での注意点
●おなかの張りがあったら、横になってしばらく休んでください。それでおさまるようなら大丈夫です。
●妊娠中毒症に注意。血圧の変化に留意を。塩分やカロリーも意識して控えめにします。
●むくみや静脈癌などがあるときは、足を高くして休むとよいでしょう。
●急にお産が始まってもあわてないように、入院準備品をまとめておきましょう。
●呼吸法やお産の流れを頭に入れておきます。
●さかご直しの体操や姿勢は無理のない範囲で
この時期の楽しみ
●入院準備品や赤ちゃん用品の準備が本格化します。集めてきた情報をもとに、いよいよお買い物です。
●部屋の中に赤ちゃんグッズが増えていくたびに、赤ちゃんがとても身近に感じられるようになります。
●赤ちゃんを迎えるんだという気分、パパと一緒に高めましょう。
●呼吸法やリラックス法の練習はパパと一緒に行うと楽しくマスターできるでしょう。
●ゆったり静かな時間を過ごしましょう。
パパができること
妊娠後期、おなかが大きくなると、かがみにくいのでちょっとしたことができにくくなり、妊婦さんにとっては、それも大きなストレスになります。足がつったときは足を伸ばし、親指を手前に引っ張るといいのですが、それができません。そんなときは、どうしてもパパの手が必要になります。靴のひもを結んだり、足のつめを切ったりもしてあげてください。
妊娠中毒症「妊娠高血圧症候群」
妊娠中毒症の症状が出やすいのは妊娠後期です。悪化すると 早産や 未熟児出産などのトラブルの原因になります。早期発見には妊婦健診を欠かさないことが大切です。妊娠中毒症と診断されたら、まずは安静と食事療法で、必要に応じて薬物療法も行います。
妊娠中毒症になりやすいタイプ
●高血圧や腎臓病、甲状腺疾患などの病気がある人や、過去にかかったことのある人。
●家族に高血圧や糖尿病、腎臓病の病気を持つ人がいる場合。特に高血圧の家族がいる場合は要注意です。
●35才以上の高齢初産と18才以下の若年出産のママは統計的にかかりやすい傾向があります。
●前回の妊娠で中毒症にかかっている場合。
●双子や三つ子など、多胎妊娠の場合。
●経産婦よりは初産婦に出ることが多くなります。
●立ち仕事や長時間勤務など、過労やストレスが多いと発症しやすくなります。
●甘いものや辛いもの、塩気のあるものなど、味の濃いものが好きな人。
●好き嫌いが多く、栄養のバランスが偏っていたり、カロリーの高い食事をしている人。
●妊娠前から、または妊娠してから、体重が増え過ぎている人。
身長 | 身長約40cm(31週末で) 体重約1500g(31週末で) |
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成長 | ●内臓や神経系の機能がほぼ一人前になる。 ●大きくなったため、体を丸くしている。 ●皮下脂肪が増え、皮膚のしわが少なくなる。 ●睡眠のリズムができ始める。 ●脳にしわができる。 ●脳の発達により頭が大きくなる。 ●横隔膜を上下させる。呼吸様運動が盛んになる。 ●笑ったような表情をする。 |
生存に必要な器官の機能がほぼ完成する
皮下脂肪がついたことで体はさらに大きくなり、赤ちゃんはだんだん子宮が窮屈になっていきます。活発に体を回転させようとする赤ちゃんもいますが、頭を下にする「頭位」の姿勢になる赤ちゃんが増えてきます。
赤ちゃんの様子
五感は刺激を受けることで発達していきます。おなかの中にいても音刺激は豊富にあるため、聴覚はぐんぐん発達します。外の大きな音に大きく反応して動き、ママを痛がらせるかもしれません。
また、眼球がよく動くときと、あまり動かないときのリズムができてきます。私たちの睡眠には、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)があり、それを交互に繰り返しますが、おなかの赤ちゃんのレム期はどうやらレム睡眠の原型のようです。まだ寝たり起きたりしているというと言いすぎですが、生活リズムの基礎はでき始めています。